韓国有数の大学病院であるソウル大学病院(SNUH)は、2021年5月から6月にかけて、北朝鮮の国家支援とみられるアクターによるサイバー攻撃を受けた。攻撃者は韓国を含む複数国に設置した7台のサーバを踏み台として病院の内部ネットワークに侵入し、患者・職員83万1千人分の個人・医療情報を窃取した。
2年後の2023年5月、韓国警察は本件を北朝鮮の犯行と断定し、攻撃グループ Kimsuky の関与が報じられた。警察は、攻撃者が要人の医療情報へのアクセスを狙ったと指摘している。韓国の民間インフラに対する最大級のサイバー攻撃の一つで、診療停止ではなく国家による機微な医療情報の窃取を目的とした事例。SingHealth(シンガポール)・ジヴ医療センター(イスラエル)と並ぶ国家関与型の代表例。