フランス・コルベイユ=エソンヌの南フランシリアン病院(Centre Hospitalier Sud Francilien:CHSF)は、2022年8月21日未明に LockBit ランサムウェアの大規模攻撃を受け、院内の IT システムが停止した。フランスのサイバーセキュリティ機関 ANSSI の初期分析によれば、攻撃者はランサムウェア実行の約10日前に VPN アクセス経由で病院の情報システムへ侵入しており、委託業者アカウントの乗っ取りが疑われている。
攻撃者は当初1,000万ドル(後に200万ドルに減額)の身代金を要求したが、病院は支払いを拒否し、バックアップからのデータ復元とシステムの再構築を進めた。これに対し攻撃者は、社会保障番号や患者の医療報告書を含む11GB超の機微データを9月23日に公開した。診断・検査の縮退運用を余儀なくされ、欧州における病院標的型ランサムウェアの代表例の一つとなった。