イスラエル北部ツファットのジヴ医療センター(Ziv Medical Center)は、ハマスとの戦時下の2023年11月下旬、イラン情報省系のサイバー攻撃グループ「Agrius」による攻撃を受けた。攻撃にはヒズボラのサイバー部隊(Lebanese Cedar)も関与したと、イスラエル国家サイバー総局が公表した。
攻撃者は病院の情報システムに侵入し、2022年以降の約500GB・70万文書に上るとされる患者の個人・医療情報(疾患名や処方薬を含む)を窃取したと主張し、オンラインで公開した。窃取データにはイスラエル兵士10万人分の医療記録が含まれるとされた。一方で、病院とイスラエル治安当局の連携により医療機器の侵害は防がれ、患者の医療提供そのものへの影響は限定的だった。診療停止より「機微情報の窃取・公開」を狙った、戦時下の国家関与型攻撃の代表例。